めんどくさいがなくなる本 - 鶴田豊和

「めんどくさいがなくなる本」の解説と要約&あらすじ・内容の説明と感想レビュー

「めんどくさいがなくなる本」は2015年に初版発行された、鶴田豊和さんによって書かれた本です。 何か行動を起こすのに、やる気も、努力も、忍耐も、根性も、すべて必要ないと断言している著者。

やる気や根性、モチベーションなんて所詮、一時的なもので永続的なものではありません。 そんな一時的なものを燃料にして動いたところで、すぐにガス欠を起こしてしまうのは当然なのです。

「行動するのがめんどくさい」を解消する為に、無理やりテンションを上げて気持ちを奮い立たそうと頑張る人がいますが、 それも長期的に見て逆効果になりかねないのでオススメ出来ません。テンションは上げたら、いつか下がるのです。

行動心理コンサルタントである鶴田豊和さんが、めんどくさい行動も、めんどくさい人間関係も、 スッキリ解消させてくれる心理テクニックを伝授してくれます。

恐らく「この文章を読むことすら、めんどくさい」と感じているでしょうが、読めば気持ちがスッとラクになってきます。 人間の第6の感情ともいえる「めんどくさい」をなくせば毎日が充実して、どんどん楽しくなってくる。

はじめに

あなたが「めんどくさい」と感じる時、どんな気分になりますか?気持ち良いという感情か、不快な感情かと問われたら、 圧倒的に不快な感情だと答えますよね。

こうした嫌な気分を毎日のように感じて生きていくのは正直つらいですよね。夢や目標を実現する人がなぜ少ないのかも理解できます。 だって誰でも「めんどくさい」と思う行動を避けたいですから。

では、こうした状況にどうやって対応していけば良いのでしょうか。それには、やる気・モチベーション・努力・根性・忍耐も使いません。 その代わり、科学的に効果が実証されているテクニックを用いて、自然と「めんどくさい」が解消されるようにしていきます。

イメージしてみて下さい。日々の生活の中で「めんどくさい」と感じる事が一切なくなったら、どんな生活になるでしょうか。 ラクですよね。心地良いですよね。きっと毎日をもっと楽しめるようになると思います。

これからご紹介するテクニックを実践すれば「めんどくさい」と感じる事が圧倒的に減っていきます。 そして「めんどくさい」と一瞬感じても、すぐに対応し、無理なく行動できるようになります。

3種類のめんどくさい

一言で「めんどくさい」と言っても大きく3つの「めんどくさい」に分類する事ができます。 ①行動するのがめんどくさい ②人間関係がめんどくさい ③何もかもがめんどくさい

いずれも「めんどくさい」という言葉を使っていますが、感じている気持ちは異なっています。 この3種類の「めんどくさい」について、それぞれの対処方法を細かく分けてご紹介していきます。

「行動するのがめんどくさい」がなくなる4原則

私たちは何故、「行動するのがめんどくさい」と感じてしまうのでしょうか。 実は「行動するのがめんどくさい」と感じるときには常に共通のメカニズムが働いています。

1:「やらなきゃ」と思う
 ↓
2:いろいろと考えてしまう
 ↓
3:「めんどくさい」と感じる

上記のメカニズムは重要なので、しっかり頭の中に入れて読み進めてください。

何かをやらなきゃいけないと思うと、「めんどくさい」と感じやすくなります。 そして、頭で色々と考えを巡らせるほどに、さらにめんどくさいと言う気持ちが加速してしまいます。

試しに、「掃除をするのがめんどくさい」と感じてる人を例にあげて、上記のメカニズムに当てはめてみましょう。

「掃除をやらなきゃ」と思っています。そして、「掃除してもまた散らかるし」とか「どうせなら徹底的に綺麗にしたい」など いろいろと考えてしまい、その結果、「めんどくさい」と感じてしまうのです。

「やらなきゃ」というのはある種の義務ですよね。一般的に人は出来る限り義務を負いたくないわけです。 ですから、義務から逃れる為の言い訳をなんとか集めようと、いろいろと考えてしまい、「めんどくさい」という気持ちが引き起こされるのです。

第1原則:「やらなきゃいけないこと」を減らす

「やらなきゃ」という気持ちが生まれるからこそ「めんどくさい」という感情に派生するのです。 普段の生活の中で出来る限り、やらなきゃいけない事柄を減らしていくのです。

多くの人は自分が本来やる必要のない事を、やらなきゃいけないと思い込んでしまっています。その結果、時間を無駄に使っています。 そこを整理して、本当にやるべき事だけを厳選していって絞り込むのです。

「皿洗いをやらなきゃ」と思っている人は食洗器を買えばいいですし、「掃除をやらなきゃ」と思っている人はロボット掃除機を買えば良いのです。 ちなみに買って良かったものランキングでロボット掃除機や、ドラム式洗濯機は、定番の2強です。ぜひ購入をご検討ください。

では、どうすれば「やらなきゃいけないこと」を減らすことが出来るのか解説していきます。

1-1:「めんどくさい」と思った事を紙に書く

まず何か「めんどくさい」と思ったら、それを紙に書いて下さい。「え~、紙に書くのがめんどくさいよ~」という声が聞こえてきそうです。 その気持ち、分かりますが頑張って紙に書いて下さい。最終的に「めんどくさい」が消えるのです。

例えば「ダイエットするのがめんどくさい」と思ったとしましょう。それをそのまま紙に書きだして下さい。 脳科学的に、自分の考えを紙に書くと、その考えが頭に浮かびにくくなるので頭の中がスッキリします。

ですから、ネガティブな考えが浮かんできた時ほど、その気持ちを紙に書き出すと良いのです。

逆に「ダイエットがめんどくさいなんて自分は考えているのか」「自分は意志の弱い人間なんだな」などと ネガティブな感情に無理やり蓋をしようとすると、余計にそうした考えが頭に浮かぶようになってきます。

ネガティブな感情は「注目して欲しい」という特徴を持っているので、 はっきりとその感情を紙に書き出して、認めてあげないと自分の中でどんどん膨らんでくるのです。

1-2:自分に質問する

たとえば「運動がめんどくさい」と書いたあと、次のように質問をしてください。

世間的には健康の為の運動は必須であり、多くの成功者は運動習慣がある。 だからもしも成功したいのなら運動習慣を身に付けるべきという考えが流布しています。

これは、あなたにとって本当に真実でしょうか?世間がどうとか、他人がどうとかではなく、「あなたにとって」どうでしょうか? 頭の中で「すべき」「やらなきゃ」と考えている事が出来ていないと、それは大きなストレスになります。

自分の生き方を決めるのは他人ではなく、あなた自身です。そして私の経験上、自分の情熱に沿っているかどうかで選択すると幸せでいられます。 情熱は自分のハートが教えてくれます。

「自分は本当にこれをする必要があるのだろうか」と自分に質問してみて下さい。ポイントは頭ではなくハート(心)に聴くことです。 自分が幸せになるにはどうしたら良いかは頭ではなく、自分の心が一番よく知っています。

また、あなたが尊敬している人を頭の中でイメージして下さい。その人があなたに対して「運動をしなさい」と言っていると想像して下さい。 どういう気持ちになりますか?

今度は逆に「運動なんてする必要はありません」と言っていると想像して下さい。 今度はどういう気持ちになりましたか?どちらの方が気分が良いですか?気分の良い方を選択すると、幸せになれる選択が出来ます。

損得ではなく、直感で選ぶことをオススメします。 すると、本来やる必要がないのに、やらなきゃいけないと思い込んでいる事が大幅に減っていきます。

第2原則:「やらなきゃ」と思わないようにする

しかし、どれだけ「やらなきゃいけないこと」を減らしても「やらなきゃいけないこと」が全部無くなる事はありません。 なるべく「やらなきゃ」と思わないようにすれば必然的に「めんどくさい」と思う気持ちは感じなくなります。

「やらなきゃ」という考えは、あくまでも主観によるものです。散髪する行為に対して「髪を切らなきゃ」と思ってる人もいますし、 「髪を切りたい」とか「髪を切ってもいい」と思う人もいるでしょう。

また、同一人物の場合でも状況によって「髪を切りに行かなきゃ」と思う時と、「髪を切りに行きたい」と思う時があるはずです。

このように「やらなきゃ」という考えを「やりたい」とか「やってもいい」などの感情に変える事が出来れば「めんどくさい」という気持ちが無くなるのです。 しかし、どうしても「やらなきゃ」という考えが消せない事も当然ありますよね。

代表的なもので言えば、「朝、会社に出勤しなきゃ」とかですよね。ただし、どうしても行きたくなければ会社を辞めて、 在宅でできる仕事を始めれば良いので、よくよく考えると本当の意味では「出勤しなきゃいけない」わけではありません。

もちろん、そうした自由な生き方ができる人は稀である事は重々承知していますので、 「やらなきゃ」という考えを最初から完全に根絶するのは難しいかも知れません。

それでは、どうすれば「やらなきゃ」と思わないようになるのでしょうか。それには2つのステップがあります。

2-1:自由な心を取り戻す

サラリーマン・OLの方で「今の仕事をしなければならない」と思っている人は、どれぐらいいるでしょうか? 恐らくかなりの人がそう思っているはずです。ですが、それは本当の意味で真実でしょうか?

日本は独裁国家ではありません。仕事・住む場所・結婚する相手、すべて自由に選択する権利が保証されています。 会社員の人は、自分が望んで今の会社に入社したわけです。

採用面接でも「志望動機」を話したのであって「その仕事をしなければならない理由」を話していませんよね。 誰でも入社した頃は「その仕事がしたい」という気持ちを持っていたのではないでしょうか。

それがいつの間にか「仕事をしなければならない」と思うようになってしまったのです。 もしも今の仕事に対する認識が変われば、人生はどれだけ変わるでしょうか。

「しなければならない」と思っていた仕事が、「したい」仕事に変わったとしたら、毎日の気分は確実に変わるでしょうし、 それによって毎日の経験が充実したものになるでしょう。

是非、子供の頃のような自由な心を取り戻しましょう。自由な発想が得られると、 選択肢が増えて目の前の行き詰まり感が自然となくなっていきます。

2-2:「やらなきゃ」の置き換え

これから説明する「置き換え」に抵抗を感じる人はきっといると思いますが、 その抵抗を外すと心がすごくラクになりますので、あなたも是非トライしてみて下さい。

「やらなきゃ」を「やる必要はない。その理由は?」に置き換えます。さらに、

「やらなきゃ」を「やりたい。その理由は?」に置き換えます。この2つの置き換えです。

とある主婦が「料理の献立を考えるのがめんどくさい」と思っているとしましょう。 まずは「献立を考えなきゃ」を「献立を考える必要はない。その理由は?」に置き換えます。

理由を自分に尋ねてみましょう。思いつくままに答えてみます。「献立提案アプリを利用すればいい」「外食すればいいじゃない」 「料理本をめくった最初のページに決める」「友達に今日の献立を聞いてみる」。

そういう風に理由をいくつか挙げていってみると、必ずしも自分で献立を考える必要がない事が判明します。

次に「献立を考えなきゃ」を「献立を考えたい。その理由は?」に置き換えます。 先ほどの手順と同じように、その理由を自分に尋ねてみて下さい。

「自分の好きなものが食べられる」「家族に喜んでもらいたい」「栄養バランスがコントロール出来る」 そんな理由が挙げられるかも知れません。

私たちの生活で「やらなきゃいけないこと」なんて存在しません。 それにも関わらず、「やらなきゃ」という幻想にしがみついているから苦しいのです。

この「置き換え」の方法を利用すると、自分の認識が自由になって、選択肢が増えます。 そして気分がラクになると自然と「やらなきゃ」という考えが浮かんでこなくなってきます。

第3原則:「やらなきゃ」と思っても、いろいろと考えない

「朝、会社に出勤しなきゃ」と思った時に、「また今日も上司に怒られるのかな」「今月のノルマきついな」「もう会社辞めたい 」 などとアレコレ考え出すと、「めんどくさい」という気持ちが大きくなってきます。

「朝、会社に出勤しなきゃ」と思った時、アレコレ考えを巡らさなければ、「めんどくさい」という感情も大きくならないです。 実際、「めんどくさい」という感情を引き起こしやすい考え方、というものが存在します。

そうした考え方への対処法を知る事で、めんどくさくなくなります。 では、その「めんどくさい」を引き起こす4つの考えをご紹介していきましょう。

3-1:「考える事」は悪いことです

一般的には、「考える事は良い事だ」と認識している人は多いでしょう。しかし、その常識が正しいとは言い切れません。 人は一日に6万回考えて、その内の95%は昨日と同じことを考えています。さらに80%の割合でネガティブな事を考えています。

心理学の用語で「ネガティブ・バイアス」というものがあります。これは、人間はネガティブな感情に引っ張られやすい事を示しています。 一日に10回褒められても、1回けなされたら、その1回けなされた方が強く印象に残るわけです。

すると、人は考えるたびにネガティブな記憶がどんどん蓄積されていく訳です。 それでもまだ「考える事は良い事だ」と言い切れますか?

3-2:「考え過ぎる」ほど、めんどくさい感情を引き寄せる

一方、学校の試験や仕事において、思考力が高い人が勝利をつかんでいるのも事実です。 これについては「なんとなくの思考」と「意識的な思考」を区別する必要があります。

私たちの生活の大部分は「なんとなくの思考」の方です。先ほどお伝えしたように、なんとなくの思考の80%はネガティブな事ですから脳は相当なストレスを受けます。 その回復の為に膨大なエネルギーを必要とするのです。

だから私たちのエネルギーは毎日を生きていく事で精一杯の状態となり、何か新しい事をやろうとしても「めんどくさい」という気持ちが強くなるのです。 疲れていると、やる気が湧いてこないのは当然なのです。

現代はネットの発達によって、情報過多の時代です。それに伴い、考えすぎるタイプの人も増加しています。 ここ数年間の間で「瞑想で頭をリセットするのが良い」と言われ続けているのは、こういった時代背景も大きく関係しているのです。

3-3:「効率的にやりたい」ほど、めんどくさい感情を引き寄せる

人間は「ラクをしたい = 効率的にこなしたい」と考える生き物です。そして、仕事などの現場では効率化は高く評価されます。 しかし、夢や目標に向けた行動や、何か新たな事を始める場合、効率的にやりたいという思考は逆効果となります。

「効率的にやりたい」という考えがあると、行動を起こす前になるべく多くの情報を集めてからでないと行動できなくなってしまうのです 事前準備として集めてきた情報のせいで、かえって混乱して行動できなくなってしまうのです。

例えばメルカリなどのフリマアプリで古着を売りたいと考えましょう。 「どんな説明文が売れやすいのか」「見栄えを良くする写真の撮り方」「どの発送方法が安いのか」「値引き交渉に対する応対方法」

こんな風に効率化を考え出すとキリがなくなってしまい、「あ~もう!めんどくさい!」となって行動すら出来なくなってしまうのです。 まずは「別に売れなくてもいいや」ぐらいの気持ちで何も考えずに行動してしまえば良いのです。

3-4:「選択肢が多い」ほど、めんどくさい感情を引き寄せる

もしかすると、選択肢は多ければ多いほど成功する可能性が広がると思っているかも知れません。 しかし、人は選択肢が多すぎると、1つに絞り込む事が出来なくなるので、行動に移す事も難しくなります。

アパレルのショップでは数十種類のラインナップの商品と、3種類ほどのラインナップの商品とでは、 後者の方がはるかに売れやすいという研究結果があります。

ノウハウコレクターと呼ばれる人たちは、たくさんのセミナーに参加したり、 多くの教材を買っても、実際の行動につながっておらず、頭でっかちな思考に陥っていたりします。

ポイントは「今すぐ使える情報」だけを集めるのです。「いつか役に立つかも」といった情報は、 どうせ自分が活用しようとする頃には古くなっていて陳腐化しているものです。

第4原則:工夫して、とにかく行動する

実は行動にうつしてしまえば「めんどくさい」という感情は薄れてきます。 ジョギングを例に出してみましょう。

走り始める前は、すごくめんどくさく感じて、ずっと先延ばしにしてきたけど、いざ走り始めてみると楽しくなってきて、 ついつい1時間以上走ってしまったという経験をした人も多いはずです。

「工夫して」というのが重要なポイントです。やる気やモチベーションではなく、心理テクニックを用いて工夫する事で、 無理なく行動に移せるようになるのです。それでは具体的な工夫の仕方を解説していきます。

4-1:初期状態維持の法則

携帯電話を新たに契約する時、訳のわからない数百円のオプションに加入を勧められた経験はありませんか? 「とりあえずこのオプションに加入しないと、格安プランで契約できませんので」という案内と共に、皆さん加入してしまいます。

こうした数百円のオプションは99%の人には不要です。「オプションは後日いつでも解約できますから」と店員さんはその時に説明するのですが、 契約した人のほとんどが解約しないのです。必要のないオプションに対して、数百円を毎月支払い続けるのです。

人は初期状態を維持したがるのです。初期状態を変えるのは心理的にものすごく抵抗を感じるのです。 ※携帯ショップはこの心理テクニックを巧みに利用して消費者から少しでも多くのお金を搾取しようとしているのです。

逆に言うと、この「初期状態維持」の法則をうまく使いこなせばスムーズに行動し始めることが可能になります。 たとえば朝に早起きしてランニングする事を習慣化したい場合もこの法則を利用する事が出来ます。

まず寝る前にランニングウェアを着ておきます。靴下も履いておきます。玄関のド真ん中にランニングシューズをセットします。 朝、起きたらそのまま玄関へ行くだけという状態にしておくのがポイントです。初期状態を前日の内にセットしておくのです。

4-2:小さく始める

ランニング習慣化の最終目標はマラソン大会での優勝かも知れませんが、長期的な目標はとりあえず無視します。 あなたの最初の達成目標は「まず玄関に行くこと」それだけです。

朝起きたら、何も考えずに玄関に行くだけです。先ほどもお伝えした通り、人はアレコレ考え出すとめんどくさい気持ちが芽生えます。 朝起きたら何をやるかを事前に決めておくのです。「初期状態維持」の法則とセットで使うと、ほとんどの行動が出来るようになります。

そして毎日少しずつ目標を大きくしていきます。2日目は「玄関から出ること」で3日目は「マンションの下まで行くこと」です。 最初から「街中をジョギングすること」など目標を大きく設定してしまうと習慣化する前に挫折してしまいます。

4-3:ToDoリストに既にやった事を入れる

これは仕事などの現場でも活用できる心理テクニックです。一番大きなエネルギーが必要となるのは「最初の一歩目」です。 最初の一歩目なのに、あたかも既に数歩先に進んでいるような心理トリックを使えばスムーズにいくのです。

ToDoリストは「その日にやる事リスト」です。例えば「誰々に電話する」「請求書を送る」などを記入していきます。 手帳に書いたり、付箋に書いてデスクに貼り付けたり、パソコンで入力している人など、その方法は様々です。

例えば、会社に出勤した直後に今日のToDoリストを作成する時に「出勤する」と記入し、チェックマークを入れるのです。 すると、もう既に最初の一歩を踏んでいますから、その後のアクションがスムーズに進みます。

「そんな子供騙しが通用するか」なんて思っていませんか?騙されたと思って試してみて下さい。本当に効果がありますよ。

4-5:自信を取り戻せるものを近くに置く

例えばメールで誰かから褒められたり、感謝の言葉をもらったら、そのメールを「元気フォルダ」に入れておくのです。 時々、その「元気フォルダ」に溜まったメールを見てニヤニヤするのです。

他にはスマホの待ち受け画面に我が子の写真を設定したり、元気が出る名言などを待ち受けに設定しておくのです。 すると自信につながり元気が出て、行動する為の心理的な障害を乗り越えられるようになって、前に進もうという気になります。

4-6:好きなものを関連付ける

例えば「掃除がめんどくさい」という場合は、掃除用のグッズを大好きな猫や犬などのキャラクター付きのグッズに替えるのです。 自分の好きなものに関連付けたら、自然と行動ができるようになります。

4-7:考えをすべて紙に書きだす

このテクニックは創造性を必要とするクリエイティブな作業に対して非常に有効な手段です。 「ブログを書きたいけど、書けない」という人がいました。どうしても書く内容が思いつかないのです。

そういう場合はとにかく頭で考えている事をすべて書き出すのです。 「あー、ブログに書く事がない」「もうめんどくさい」「やりたくない」「ダメだダメだダメだーーー」それをずっと書き続けるのです。

しばらく続けていると、「ブログのネタ何かないかなー、あー、そういえば・・」と、その人は書く内容が思いつきました。 この方法を活用すると、自然と書く内容が出てくるんです。

「思いつかない限り、書けない」と思ってしまいがちですが、思いつかないというのは書けない理由にはなりません。 思いつかなくても取りあえず書いて下さい。すると「必ず」いつの間にか何か出てくるようになります。「必ず」です。

「人間関係がめんどくさい」がなくなる

人間関係の「めんどくさい」が解消されると夢や目標の実現をこれまで以上に引き寄せる事が出来ます。 それは夢や目標の実現には、人間関係が障害になる事が多いからです。

仕事で「キャリアップしたい」「出世したい」と思った時、人間関係はとても大切になってきます。 人間関係がうまくいかない、人間関係が「めんどくさい」人はなかなか出世しずらいでしょう。

しかし責任が増えれば増えるほど、めんどくさい事も比例して増えるから、 そしてそれに対して給料が見合わないから「もういいや」となってしまうのです。

起業においても同じです。「家族が反対するかも」「自分は社会で孤立してしまうかも」「他の人からどう見られるだろうか」 そして最後には「やっぱり自分は独立に向いていない」と思ってしまうわけです。

それに対応できるようになると、自然とやりたい事が見えてきます。 そして日常生活がもっと楽しくなってきます。

人間関係がめんどくさいと感じる時

次のような時、人間関係がめんどくさいと感じませんか?

・自分の言う事を相手が聞いてくれない時
・相手からいろんな無理な要求をされる時
・自分が嫌なことを強要させられる時
・仕事の後の飲み会に出席しなければいけない時
・何かを話したときに相手から受け入れられない
・要求を満たす為、根回しなどのプロセスを踏まなければいけない

これらに共通しているものは、「相手に合わせようとして、自分がなんとなく無理をしている感じがある」 という事です。

人に何かお願いする時に、例えば仲の良い友達に気軽なお願いをする場合は、気楽に頼めます。 一方、そうでない場合は、相手に受け入れられるように自分は普段と違うことを何かやらなきゃいけないと思うわけです。

自分本来のリラックスしている状態であれば、めんどくさいとは感じにくいはずです。 相手に合わせようとして、自分が何らかの無理をしている感じがあると人間関係がめんどくさいと感じやすくなります。

ありのままの自分でいられない

ありのままの自分でいられない時に、多くの人は仮面をかぶって普段とは違う自分を演じています。 そうやって自分の役割を演じている時は精神的なストレスを感じてしまいます。

それは相手から嫌われたくないから、役割を演じているのです。「バカにされたくない」 「孤立したくない」というように、自分が不快な思いを感じたくないから、相手に合わせているのです。

※関連する書籍として大ベストセラーの「嫌われる勇気」があります。気になる方はこちらのどうぞ。 「嫌われる勇気」の解説と要約&あらすじ・内容の説明と感想レビュー

ありのままの自分でいられる方法1

1つめの方法は、「ありのままの自分でいられる環境に身をおく」ことです。 自分の好きな事をしている時や、本当に親しい人と過ごしている時は、ありのままの自分でいられる環境にいるわけです。

そして、自分が多数派に属している環境に身をおく事です。自分の興味・関心・考え方・ルールが多数派に属している環境です。 自分のルールが少数派の環境に身を置くと、苦しい思いをします。

例えば自分は仕事が終わったあと「自分の市場価値を上げる為にキャリアップしなくては」と考えているとします。 しかし周りの同僚たちは仕事終わりに、よく飲みに行ったり、一緒に遊んだり、交流しているとします。

そうなると自分は少数派の環境に身を置く事になります。会社で浮く存在になっていきます。職場でどんどん孤立していく事になるのです。 恐らく「アイツらは遊んでばかりだ」などと思い、無意識に他人を裁き、内心で他人をバカにしているはずです。

こういう状態では、ありのままの自分でいる感覚はまったくなく、ただただ苦痛でしょう。 ですので自分の価値観に沿って、キャリアアップが重要だと考える仲間がたくさんいて、多数派である環境に身を置くことが大切です。

とにかく最低1つは自分が多数派でいられる環境に所属しましょう。 もし会社や学校では少数派に属していたとしても、それ以外のどこかで多数派に属していれば心が救われるからです。

ありのままの自分でいられる方法2

2つめの方法は、「どんな状況でも、ありのままの自分でいられるようになる」ことです。 では、どうすればどんな状況でも、ありのままの自分でいられるようになるのでしょうか。

それは、嫌いな人や苦手な人にうまく対応できるようになる事です。 これまでの人生で「嫌いな人が1人もいなかった」と言っている人にお目に掛かった事がありません。

もちろん人を嫌いになっても、苦手と思っていても良いのです。それはごく自然な事です。 好きな人もいれば、嫌いな人もいる。そうした感情に蓋をしない事が大切なのです。

相手に関係なく、自分が幸せでいられる方法

私たちは日常的に「幸せ」という言葉を使用していますが、人それぞれ幸せに対するイメージは異なります。 ある人は美味しいものを食べる事が幸せかも知れません。また別の人は家族と過ごす穏やかな時間を幸せに感じているかも知れません。

同じ「幸せ」という言葉を聞いても、美味しいイメージ、穏やかなイメージ、ワクワクしているイメージ、 人によって「幸せ」と聞いて連想するイメージが違っているのです。

これまで古今東西の哲学者や宗教家が幸せの定義を語ってきましたが、それは絶対的なものではないのです。 「自分にとっての幸せとは何か?」どれを信じるのか、どれを選択するのかが大切なのです。

自己啓発書やビジネス書には「目標を明確にしなさい」とよく書かれています。 しかし「幸せを明確にしなさい」と書かれている本は見たことがありません。

目標と幸せだったら、幸せの方が大事だと考える人は多いでしょう。何故なら、目標を達成するのは幸せを掴むためだと考えているからです。 それにも関わらず「自分にとってに幸せ」が明確になっていない人が多いのです。それでは曖昧な幸せしか手に入りません。

「幸せの具体例」として4つ羅列していきます。この4つがすべての人にとって正しいと主張するつもりはありません。 あなたがどのように選択するかは自由です。幸せの定義は人それぞれ違ってくるのです。

1:ポジティブな動的感情

例えば「楽しい」「嬉しい」「美味しい」「ワクワクする」「興奮・熱狂」などの感情を表します。 こうしたポジティブな感情は幸せの1つの種類です。

※ただし、ポジティブな動的感情は負の側面があり、同じ刺激を受け続けると次第に飽きてきてしまい、幸せを感じにくくなってきます。 例えば毎日、朝・昼・夜と霜降りステーキを食べ続けると次第に「美味しい」と思えなくなってきます。

例えば超高級タワーマンションの最上階に住んでも、その内そこに住んでいる事も綺麗な夜景にも次第に慣れてきてしまいます。 こうして幸せを感じるハードルがどんどん上がってきてしまうのです。

2:フロー状態

フロー状態とは、簡単に説明すると「何かに没頭している」「夢中になっている」状態の事を意味します。 小さい頃、外で遊んでいたら楽しすぎて、いつの間にか夜になっていたという経験があるでしょう、あれがフロー状態です。

フロー状態に入っている時は、夢中や無心の状態ですが、あとで達成感や充実感を感じることが出来ます。 そうしたフロー状態は幸せの1つの種類です。

3:自分の行いに意味や意義を感じている

「自分は人生の目的に沿った生き方をしている」という実感が持てているという感覚です。

4:ポジティブな静的感情

これは、心の平安や穏やかさを指します。例えば海を見ながら家族で一緒に過ごしている時に心の平安を感じます。 それから瞑想をしていて、無心になっている時なども穏やかさを感じます。

幸せに関する世界的なエキスパートである、マーシー・シャイモフはこのポジティブな静的感情を 「理由なき幸せ」と呼んで、最高の幸せであると説いています。

※以上、幸せの具体例を4つ提示しました。この本以外にも、幸せの定義について語っている本があります。 「幸せとは何か?」という疑問に直面している人には役立つ記事だと思いますので、興味がある人はどうぞ。 「モチベーション革命」の解説と要約&あらすじ・内容の説明と感想レビュー

今すぐ幸せになる重要ポイント

「心の平安」というポジティブな静的感情を日常的に感じることを人生の土台としながら、 それ以外にも、あらゆる幸せを味わっていく事がポイントです。

ラーメンを食べている時はラーメンに集中してしっかり味わいましょう。素敵な森林を歩いている時はおいしい空気や綺麗な景色を味わいましょう。 目の前の花を味わい愛でましょう。人と一緒にいる時は、その人との時間を味わいましょう。

スマホの画面を見るのをやめて、何か頭の中で別の事を考えるのをやめ、ノイズや雑念を取り払うのです。 それだけで今、目の前にある幸せを味わうことが出来るのです。

幸せを噛みしめる

「幸せを噛みしめる」とはそのやっている事に集中する、という事です。 そうしないと、幸せを十分に感じられず、とても勿体ない事になってしまいます。

特に日本人は「物を捨てる時」「食べ物を廃棄する時」は「もったいない!」という感情がすぐに湧いてきます。 それなのに、「幸せ」を横流ししていても「もったいない!」と感じないのです。

もちろん「物」も「食べ物」も大切ですが、それ以上に「幸せ」の方が大切ではないでしょうか。 今やっている事に集中したら幸福度は確実に上がります。是非ご自身で試してみて下さい。

「めんどくさいがなくなる本」の書評と感想

さて、このページの冒頭で「めんどくさい」には3種類あるとお伝えしました。 ①行動するのがめんどくさい ②人間関係がめんどくさい ③何もかもがめんどくさい

今回は「①行動するのがめんどくさい」に対する解決策をメインでご紹介してきました。 「 ②人間関係がめんどくさい」にも軽く触れましたが「 ③何もかもがめんどくさい」に関しては一切このページでは触れていません。

すべてを把握してこのページで全て解説していく事は膨大な量になってしまい、もちろん不可能なのですが、 「対人関係」に関する本は、他にもたくさん出版されていますので、そちらの方で触れていきたいと思いました。

行動するのがめんどくさい

今回、本を読み終わって「行動するのがめんどくさい」について、 科学的根拠に基づいた心理テクニックを利用した具体的な解決策を知る事が出来ました。

私はクリエイティブな仕事を生業にしている事もありますので「紙に書きだす」テクニックから実践していこうと思います。

それと、私は用意周到に準備してしまう傾向があったので「考えすぎる」「効率化を目指す」「選択肢を増やす」という 「めんどくさい」感情を加速させてしまう方法を知らず知らずの内にとってきました。

本を読んで「ああ、確かに準備段階でめんどくさくなって挫折していたわ」と ウンウン頷きながら、めんどくさいが発生するメカニズムについて納得する事が出来ました。

自分が幸せでいられる方法

「めんどくさい」の本筋とは少しズレてしまいますが、 最近ふと「幸福感とはなんだろう?」「幸せとはなんだろう?」という事を考えていました。

この手の疑問は自分で考えたり、ネットで調べたところで答えが出ない類のものだと思っていました。 しかし本の中で「幸せの具体例4つ」が出てきて、その答えに対して「ああ、確かにそうかもな」と思う事が出来ました。

個人的に「具体的な幸せの定義」が得られた事は大きな収穫になりましたし、 どうすれば幸福感を高められるのかを知ることができた事も非常に良かったです。

勿論ただ本を読むだけでおしまい、ではなく本に書いてあった内容を試せる範囲内で「目の前の事を味わうこと」を実践しています。 そして以前よりも幸福度が増している実感もあります。これだけでも本を読んだ意義があったと言えます。

また、本文中にも出てきた「フロー状態(没頭している状態)」に関しては堀江貴文さんが書いた本、 「ゼロ」の中でも同じような内容が語られていますので気になる方はどうぞ。 「ゼロ/堀江貴文」の解説と要約&あらすじ・内容の説明と感想レビュー

さて、あなたの「めんどくさい」が少しでも解消されたのであれば私も嬉しいです。 それではまた次回の書籍レビューでお会いしましょう。 最後までご覧いただきまして誠にありがとうございました。