
「あなたの才能をお金にかえる49の言葉」の解説と要約&内容の説明と感想レビュー
- 更新日:2020/01/20
- 作成日:2020/01/16
「あなたの才能をお金にかえる49の言葉」は2016年に初版発行された「才能」の人気シリーズ第3弾となる著書です。 古今東西の名言と著者自身のメッセージが凝縮された一冊です。
超・個人的な意見ですが本田健さんが書いた本は「ハズレ本」がない印象です。 こちらは「最高の自分」を引き出すことを目的としている本ですが、その目的を見事にクリアしている本だと思います。
同じ人生を生きるなら、大好きなことをやって、本当に意味のある時間の過ごし方をしませんか? 自分の才能を使って生きる素晴らしいところは、才能を使えば使うほど、世界に貢献できること。
あなたが幸せになるだけでなく、まわりの人も幸せになるということ。 自分の才能を見つけ、磨き、社会と分かち合うために、著者が実践してきた数々のノウハウを、古今の名言とともに解説する。
49の言葉のすべてをここでご溶解する事はさすがに不可能なので、 私が気になった言葉をいくつかピックアップしてご紹介していきたいと思います。
ちなみに著者である本田健さんは「本を書く」といった自分のやりたい事を仕事にしていて、 自分の才能を活かして、そして思い描いた夢もシッカリと叶えていらっしゃいます。
※こういったアドバイス本は「何を言ったか」よりも「誰が言ったか」を重視される方も多いと思いますので、 著者について補足説明させて頂きました。
お金を得る人生のコツ
あなたはどれぐらい好きな事をやっていますか?①毎日が楽しくて仕方がない。②まぁまぁ好きな事をやっている。③好きでも嫌いでもない。 ④できれば今やっている事を辞めたい。⑤すぐに辞めたい、死にそう。あなたはどこに当てはまるでしょうか?
あなたは自分の仕事や家事、勉強でガッツポーズが出来ていますか?もし出来ていないのなら、仕事の内容か、あなたの関わり方のどちらかが、 少し間違っているのかも知れません。今の仕事を辞めて、自分の好きな事をやるか、今やっている事を好きになるか、そのどちらかです。
これからの人生を楽しいことで満たすのか。それとも、やらなければならない事をやっていくのか。あなた自身が選べるのです。
勇気を持つ
かつて、「成功する為には何が必要ですか?」と指導者に聞いた事がありました。そして「好奇心と勇気」という答えをもらいました。 好奇心は自分がワクワクする事を追いかけて行ったり、創意工夫をする為に不可欠なものです。
一方、勇気はなんの為に必要なのでしょうか?
・本当の自分と向き合う
・自分の安全領域から出る
・批判されても勝負する
・失敗しても、また挑戦する
・やる気がなくなっても元気になる
・断られても、もう一度お願いする
・無理かも知れないと感じた時に、気を取り直す
そうやって考えていくと、勇気が必要なタイミングはたくさんあります。どれだけ才能があっても勇気がないと、その才能を活かすことは出来ません。 勇気とは、大きな借金を背負って店を出すとか、全財産を投資するといった類の蛮勇ではありません。
これまでの自分とは違う自分で勝負する勇気です。恥をかくかも知れないけど、とにかくやってみる勇気。 あなたの直面する課題によって、必要な勇気の種類は違うかも知れませんが、クリエイティブに生きたければ勇気が必要になるでしょう。
早くジャンプしたからといって、良いことはありません。もし怖くても、ちょっとワクワクする部分があるなら、それは準備ができているサインです。 何の準備もなくジャンプするのは単なるギャンブルです。背中にパラシュートがあるのを確認してからジャンプしましょう!
意味があったのは才能ではなく、勇気だった。
ピーター・ドラッガー / オーストラリアの経営学者
成功する途中の道を楽しむ
あなたが何をやっていても、すべてが上手く行く事はないでしょう。上り坂もあれば下り坂もあります。 いったん自分の目標を決めたとしても、想定外のところへ流れついていたりするものです。
受験の失敗、就職の失敗、降格・左遷、失恋・離婚など、失意のどん底へ落ちる事もあるでしょう。 そんな時、人生は長期戦でネガティブな事もたくさん起きるという事を思い出して下さい。
良い時もあれば悪い時もあります。それが分かっていないと「なんで自分にこんな事が起きるんだろう」と思ってしまいます。 運が悪いから、片親だったから、貧乏だったから、容姿が悪いから、そんな風にネガティブな理由が次々と出てきます。
例えば大企業のサラリーマンでも、今社長になっている人の多くは、若い頃に2~3度、出世コースから外れていたりします。 海外の僻地へ左遷されたり、子会社へ飛ばされたりして、そこで頑張ってカムバックを果たしているのです。
どちらかというとエリートコースの階段を着実に上がって、順調に出世した人の方が少ないくらいです。 失敗を経験していない人は人間的な器が小さくなってしまうのかも知れません。打たれ弱い人はリーダーに向いていないのです。
例えばアスリートなら毎日地道に基本練習を繰り返します。その地道な活動が後に開花していく訳ですが、場合によっては数年かかるかも知れません。 そう考えると、目的地を目指して景色を見ないのではなく、途中の道のりを楽しむ事の方が大事な事が分かってきます。
人が旅をするのは、到着する為ではなく、旅をする為である。
ゲーテ / ドイツの詩人
毎日、進化する
あなたは毎日、どれくらい進化していますか?それとも毎日同じような日々を送っているのでしょうか。 いつまで経っても変わらない人もいるし、成長する人もいます。その差は一日の過ごし方で決まります。
油断すると、勉強・家事・育児・仕事・介護なんかに追われて、対して何も出来ないまま時間だけが過ぎていきます。 そして「今日もよく分からないまま、バタバタしているうちに終わってしまった」と、ため息をつくのです。
大半の人がそういった生き方をしています。ところがどの分野でも、成功する人は一日のうちに必ずどこか成長しています。 彼らも与えられた時間は普通の人と同じです。何が違うかというと意識の持ち方ではないでしょうか。
決して彼らが特別優秀という訳ではありません。ちょっとした意識の違いが、10年も経てば信じられない差になるのです。 コツは一日にひとつ、成長するポイントを作れるかどうかだと思います。
成長しようといっても、他人と比較し、競争する必要はありません。大切なことは、いかに自分と向き合えるかです。 昨日の自分と比べて1ミリ進んでいる。そういう感覚を持てると「自分は日々少しずつ成長している」という満足感が得られます。
成功しようと思ったら、落ち穂拾いのように、いろんなノウハウを習得していかなければいけないのです。 その地道な日々の取り組みにワクワクするか、面倒くさいと思うのかが、一流になれるかどうかの分かれ目になるのです。
昨日の私に負けたくない。
荒川静香 / フィギュアスケート金メダリスト
好きなことで勝負する
もし、あなたが本当に大好きでやっている事なら、何時間やっても疲れを感じる事がないと思います。 必要な事はなんでもやるでしょうし、アイデアも努力しなくても沢山出てくるはずです。
大好きな事をライフワークにすることのご褒美は、それ自体です。その事をやれるのが一番の報酬で、 遊んでいるような感覚で、毎日を過ごすことが出来ます。
あなたが情熱的になれて、大切だと思う事をやって下さい。 是非とも自分の才能を信じて下さい。
夢から逆算してお金を稼ぐ
大好きな事でお金を稼ぎたいと考える人は多いと思いますが、残念ながら実現できている人はごくわずかです。 それは「どうしてもお金が必要だ!」という気持ちになれないからです。
もし、あなたに子供がいて、誘拐されて身代金を要求されたら、なんとかお金を作るはずです。また、子供が難病にかかり手術に莫大なお金が必要になったら、 一生懸命に仕事をしたり、借金をしてでもお金を集めるでしょう。
それと同じで、あなたに本当に大切なものがって、その為にお金が必要にならなければ、稼ぐモチベーションも湧いてこないでしょう。 普通の人は、生活が出来ればいいやと思っているので、お金にも恵まれないし、才能も発揮されることがないのです。
旦那さんがリストラされて、保険のセールスをやりはじめた主婦がいきなりトップセールスになったりすのは、生活が懸かっているからです。 とりあえずで仕事をしている人より、はるかに高いモチベーションなのは間違いありません。
自分の才能を使って生きていきたい、豊かになりたいと思うのなら、どうしても実現したい夢や目標をハッキリさせるのが最初のステップです。 そのモチベーションが低ければ、日々の仕事や活動にも、あまり熱がこもらないはずです。
自分の夢の為に、お金を稼ぎましょう。それが、よほど大きなものではない限り、誰もが夢を叶えています。あなたにもきっと出来ます。
「それを買うお金はない」という代わりに「どうやったらそれを買えるようになるか?」を考える
ロバート・キヨサキ / アメリカの投資家
地道な作業に情熱を込める
私たちは何をやっていても、すぐに面倒くさくなってしまいがちです。 仕事でも、家事でも、本当にやりたい事でなければ適当にやってしまう人は多いでしょう。
仕事をやる時も調子のいい時は頑張りますが、そうでない時はクレームが出ない程度にやっておこうという具合です。 多少手を抜いても誰にも気づかれない、あるいは文句を言われないならいいや、と思うのでしょう。
他の人が見ていなくても、しっかり良い仕事をやろうと思えるかどうかが、成功できるかどうかの分かれ道です。 それは会社に勤めていても役所に勤めていても、自営業でも同じことです。
仕事に慣れてきたとき、「こんなもんでしょ」と毎日をやり過ごすように仕事をするのか、もっと高みを目指すのか、です。 どの分野でも、良い仕事をしている人は独自の基準を持っています。どう思われるかではなく、自分で満足できるかどうかの基準です。
面倒くさいのに、もうひと手間を惜しまない料理人。プレゼン資料をもう1回作り直すビジネスマン。もう1枚復習用のプリントを用意する先生。 普通の人が見て「そこまでしなくても・・」と思われることに彼らはとことんこだわるのです。そして、その姿はとても美しいと思います。
考えてみれば、どんな仕事でも、とても地道な作業の積み重ねで出来ています。当たり前の事ですが、どの世界でもそんな簡単に成功できる事などないのです。 長い年月の地道な毎日の後、彼らの努力は報われているのです。日の当たらない所での作業を大切にしましょう。
一夜にして成功するには、20年かかる。
エディ・カンター / アメリカのコメディアン
失敗にめげない
自分の才能を磨いて好きな事で生きていこうとしても、決して順風満帆ではありません。どちらかと言うと、その逆です。 周りからの反対、お金、人間関係、自分への疑念など、チャレンジして乗り越えなければならない事が次々にやってきます。
成功しようとすると、挑戦した数の何倍も失敗するようになります。一度でうまくいく事は絶対にないのです。 自転車に1回で乗れた人はいないのです。自分で事業を行う事が、自転車に乗る事よりもはるかに難しいことは想像できるでしょう。
自分らしく生きたいと思ったら、その道はとても険しいということを想定しておきましょう。いろんな失敗に強くなる必要性があります。 しかし実際にうまく行かなかった場合、嫌な気分になるしガッカリします。人生全体に×マークを付けられた気がしてしまうでしょう。
普通の人はたった1回の×マークで、やる気を失ってしまいます。それどころか、失敗する可能性を考えただけで、余計な事をするのは止めておこうと及び腰になってしまうのです。 あなたが、もしも打たれ弱い場合には、そこを変えていかなければいけません。
失敗に強くなるとはどういう事でしょうか。それは成功の方に意識を向けて、すべてはその過程だと捉える事です。 何回うまくいかなくても、それは過程であって、そのうち上手くいくと考える事で、ひとつひとつの失敗が気にならなくなります。
例えば飛び込みセールスの場合、10回やって、ようやく一人くらいが話を聞いてくれます。そして30回やれば1件契約が取れるとしましょう。 その時あなたは、「29回断られたら、次はほぼ契約がもらえる」と考えればいいのです。
そういう感覚で失敗を続けられる人が、自分らしい人生を生きられるのです。
若い頃、私は10回に9回は失敗する事に気付いた。だから10倍働いた。
ジョージ・バーナード・ショー / アイルランドの劇作家
才能を信じる
才能とは、挑戦して初めて姿を現します。多くの人が誤解しているのは、自分には才能がないから、その仕事ができないと考えている事です。 成功している人の駆け出しの頃を見てみると、才能が最初からあった人の方が少数派です。
スタート時には、うだつが上がらなかったり、ダメそうな人の方が努力して、結果的に成功しているのです。 才能は生まれつき与えられると考えがちですが、そうではありません。その事を真剣にやりだして、はじめて才能が出てくるのです。
あなたがもし、何かをやりたいと思ったのなら、いったん本気でやってみて下さい。きっと自分の中で何かが変化します。 その変化はあなたの心の奥深いところで起きます。才能のスイッチがオンになり、ワクワクする事が増えていくでしょう。
才能は信じないと出てこない
才能とは花のようなもので、適切な環境で発芽していきます。もうひとつ、才能は「信じないと出てこない」という特徴があります。 自分で自分を信じることが出来ないと、才能は開花できないのです。
才能の芽が出る為には自分に対する最低限の信頼が必要です。信じられないと、その才能を磨いてみようとすらしないでしょうから。 あなたが自分の才能を信じる為に、あなたの持っている固定観念を顧みる必要があるかも知れません。
例えば、「自分は昔から普通の人間だった」「大した才能なんて持ってない」「こんな自分に投資しても何もならない」 こういった考えは、事実ではありません。これまでとは違う観念を身に付ける必要性があります。
自分には才能がある!誰かを喜ばせる事が自分の仕事だ!自分のを待ってくれている人がいる!応援されてワクワクする!新しいアイデアが次々と沸いてくる! 自分の事を信じられないうちは、理想の自分とあまりにもかけ離れていると感じるかも知れません。
しかし、頑張り続けていると、あなたの事を素晴らしいと言ってくれたり、才能を評価してお金を払ってくれる人が出てくるのです。 そこに行き着くまでは、あなたが自分を信じてあげる必要があります。
あなたにとって一番最初に必要な才能は、誰も信じてくれない時に、あなた自身を信じる事ではないでしょうか。 周りからの「出来っこない」という意見に耳を傾けたり、屈したりしてはいけないのです。
根本的な才能とは、自分に何かできると信じることである。
ジョン・レノン / イギリスのミュージシャン
ゼロから、始める
あなたが才能らしきものを見つけて、少しずついろんな事を覚え始めたら、時々気が遠くなることがあると思います。 一流の人の仕事を間近で見たり、想像するだけで、自分との差が絶望的なほど大きいことに気が付くからです。
確かに今のあなたと、その道のトップランナーとでは、随分と違うと感じるでしょう。それはどんな分野でも同じです。 一流の人の仕事を間近で見たり、想像するだけで、自分との差が絶望的なほど大きいことに気が付くからです。
しかしトップランナーの彼らと比較ばかりしていても、何も始まりません。あなたは今立っている場所からスタートするしかないのです。 その人がどの分野にいたとしても、赤ちゃんの頃から一流だった訳ではありません。
ごく小さい頃から天才的な才能を発揮する人もいますが、大抵の場合は、ある程度大きくなってから、または大人になってから、 徐々に才能が磨かれていき、頭角を現してくる事が多いようです。あなたも世界的に活躍している人もスタートは同じです。
どんな事でも仕事にしたいと思うなら、何千時間も時間を費やすことです。それくらいやらなければプロにはなれません。 逆に言うと、1日10時間、何年やっても飽きないワクワクできる事を選ぶ必要があります。
楽しくて仕方がないことを一生続けるくらいの気持ちでやるのです。今どれだけ素人でも、少しずつ積みあがっている感覚があれば、 ずっと楽しめるでしょう。
どんな芸術家も、最初は素人だった。
ラルフ・ワルド・エマーソン / アメリカの思想家
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批判に負けない
人と違った生き方をはじめると、周りから反発を食らったり、波紋を引き起こす場合があります。 あなたの新しい生き方に賛成する人も現れますし、逆に批判的に攻撃してくる人も出てくるはずです。
私たちは批判に弱いので、少しでも何かを言われたら落ち込みがちです。批判されると精神的にダメージがいくのでどうしても及び腰になってしまうのです。 批判が来ても「いい方向に進んでいるサインだ」と考えたら、随分と楽になるのではないでしょうか。
批判が怖いのは、それが矢のようで、どこから飛んでくるのか、いつ来るか分からないからです。 でも、最初からどんな矢がどこから来るかが分かっていると、ショックは幾分か軽減されるはずです。
どんな批判が飛んでくるのか事前に想像してみましょう。「くだらない」「嘘くさい」「効果がない」「実績がない」「信用できない」 言われそうな事や、言われたら嫌な事を紙に書き連ねてみましょう。
それをひとつひとつ、心を込めて読んでみて下さい。怒りや悲しみの感情が出てくるでしょう。 でもそれを何度か繰り返していく内にそこまで落ち込まなくなってきます。
何故なのか、そういう批判はその人たちの意見の表明であって、自分の価値とは直接関係ないという事が分かるはずです。 批判の本質とは、その人の考えている事を自由に表現しているだけで、その人の権利だという事を理解してみましょう。
もちろん、批判の中には的を射ているものもあります。当たっているものは、しっかりと受け止めて、あとはサラッと受け流してやればいいのです。 10人いれば、最低でも2人はそういった批判をしてくるものだという認識を持ちましょう。それは当たり前で普通の事です。
批判を恐れることは、成功を恐れることだ。
ナポレオン・ヒル / アメリカの著述家
未来の開き方
あなたの未来を考えるとき、いろんな可能性があると思います。それはこれから何を考えて、感じて、行動するかによります。 毎日の選択の結果として、まったく新しい人生を生きてもいいのです。
今とまったく違う仕事をして、まったく知らない場所に住んでいるかも知れません。 しかし私たちは、習慣によって支配されているので、よほど強く意識しない限り、大きく舵を切る事はできません。
もし、あなたが今の人生を大きく変えたいと思っているのであれば、 今までとはまったく違うプログラミングに沿って行動していかなくてはいけないでしょう。
あなたにとって、本当に大切だと思える未来の一点を決め、そこに向かって歩き出して下さい。 途中で方向転換しても良いのです。もっとあなたらしい目的地が見つかったら、その時に考え直してみましょう。
直感ですべてを決める
あなたは何かを決定する時、どういう基準で決めていますか。理性的にいろいろ考えてから最終決定をくだしているでしょうか。 それとも直感で決めているでしょうか。
人生は選択の連続で出来ています。あなたが何を選ぶのかで、次のシナリオが変わってきます。一番大切なのは、時間をかけずに早く決める事です。 決断するのに数か月もかけていては何も始まりません。スピーディに行動に移す事は武器になります。
時間をかけたからといって良い判断が出来るわけでもないのです。大抵は右か左かです。 決断に時間が掛かるという事は、どちらもそれなりに魅力がある訳で、そういう意味では本当はどちらを選んでも良いのです。
もちろん、極論で拙速に物事を決定しろと言っている訳ではありません。 焦って結論を急ぐ必要はありませんが、決断にはそんなに時間は掛からないという事が言いたいのです。
間違ってはいけない、どちらかが正解だと考えると、ますます迷う事になります。 しかし、どちらを選んでもあまり変わらないと思う事が出来れば気持ちも少しはラクになるのではないでしょうか。
それ以上に、迷うことで一歩も足を踏み出せず、その為にもったいない事になっている場合が往々にしてあるかも知れません。 直感的に答えが出たら、すぐに行動に移す癖をつけていきましょう。
直感に従え。それでこそ、真の知性が発揮される。
オプラ・ウィンフリー / アメリカのテレビ司会者
出たとこ勝負で生きる
自分の才能で人生を生きようと思ったら、計画通りにすべてが順調に進むことはほとんどない事に気付くと思います。 事前にあれこれ知りたくても「やってみないと分からない」というケースがほとんどです。
独立してみないと分からない。お店を出店してみないと分からない。コンサートを開いてみないと分からない。本を書いてみないと分からない。 告白してみないと相手がどう思っているのか分からない。
「どうなるのか分からないから、やらない」というのが普通の心理です。うまくいく人はどうなるか分からないから、とにかくやってみようと思える人です。 このあたりの心の在り方や感覚が少し違うのかも知れません。
何もやらなければ、何も起こりません。最悪、失敗しても損をするのは時間とお金くらいです。上手にこければ信用までは傷つける事はありません。 ワクワクする人生を送りたければ、好奇心の赴くままに、とにかくいろんな事をやってみる事です。
例えばお店を持ちたいという夢を持っている人なら、いきなり店を出さなくても良いのです。友達がお祭りに屋台を出すことを聞きつけたら、それがチャンスです。 その屋台を手伝う事が、直接お店を出す夢につながらないかも知れません。
でも、その屋台でもしかしたら、地元の資産家と知り合いになれるかも知れません。 そしてお店のスポンサーになってもらったりする事だって可能性はゼロではありません。
歌手を目指す人が、NHKのど自慢大会に出てスカウトされる話なら、 よくある事なので、そんな事も有り得るかも知れないと思えるでしょう。
英語を話せる人が、海外に一緒について来て欲しいと知り合いの社長に言われて、 ついて行ってみたら向こうの会社から現地で店長をやってみない?と、誘われたりする事になるかも知れません。
成功している人に話を聞いてみると、そういった「出たとこ勝負でやってきた」ことが、その人の運を掴むキッカケになっているケースは多いです。 成功者の伝記には、そういう出たとこ勝負がたくさん詰まっています。
そういった事の連続が、人生をとても面白くしてくれるのです。
人生はチョコレートの箱。開けてみるまで分からない。
フォレスト・ガンプ一期一会 / アメリカ映画
あなたの成功は、より確実なものとなる
自分の才能を世の中に出すとき、気を付けなければならない点があります。 つい自分勝手な方向に生きがちですが、人に喜ばれるという視点を大切にしましょう。
好きな事を追いかけていくと、自分の世界にドップリと没入してしまう人がいます。 こういうのがいいんだ!という思い込みです。
その思い込みが正しい方向に向かっている場合は良いのですが、いったん自分の世界に踏み込んでしまうと、 やたらとコストが掛かっても、その割には誰にも評価されないものになってしまう可能性があります。
例えばハイスペックな携帯電話を日本のメーカーは競うように作ってきましたが、日本国内だけで盛り上がり、 普通の電話機能を求めていた世界の需要とはギャップが生まれてしまい、日本の携帯電話が求められることはありませんでした。
料理の場合でも、食材にお金を掛けた分、高い料金を設定しても、その地域のお客さんはそんな高い金額をレストランで払わないかも知れません。 そうなると最高の料理を提供してもお店は成り立たなくなります。
もし才能をお金にかえたいのなら、「お客さんを喜ばせること」に意識を集中させましょう。 お客さんが何を望んで、どういう事で喜んでくれるのか、普段から研究しなければならないのです。
自分に適正な値段をつける
才能を形にして生きようと思ったら、自分で商品を作ったり、サービスを生み出すことになると思います。 その際に、一番悩ましいのは値段をどうするかではないでしょうか。
あなたが、これから何をするにしても値付けの問題はついてまわります。値付けは商売の中でも一番難しい部分です。 何故なら、値段によってビジネスが成功したり失敗したりするからです。
こんな自分にお金なんて払ってくれるのかなと心配になって、つい安めの値段を設定してしまいがちです。 自分を過小評価してしまう人は自分で値段をつけてはいけません。
まわりの信頼できる友人や、ビジネスの事をよく分かっている人に値段をつけてもらいましょう。 彼らに値段の事を相談したら、それが高く感じられたとしても、そのアイデアを尊重しましょう。
ドキドキするでしょうが、ここが踏ん張りどころです。勿論それでお客さんが来なければ値段を下げればいいだけの事です。 低い値段で開始して、あとから値を上げていく方がはるかに大変なのです。
あなたのライフワークに適正な値段をつける事は、自分の価値を受け取るという事でもあります。 貰ったお金で生活しながら、ライフワークを続けて行く為の道具や備品を揃え、税金を払っていくのです。
自分の才能を世間と分かち合って、豊かに生きるという事は、自分の価値を示して、まわりからサポートをお金という形で受け取る事なのです、 気恥ずかしくても、受け取る練習をしましょう。
人間にとって、もっとも悲しむべき事は、病気でも貧乏でもない。自分はこの世に不要な人間なのだと思い込む事だ。
マザー・テレサ / カトリック教会の修道女
マーケティングの鬼になる
いい仕事をしているのに、今ひとつパッとしない人がいます。 丁寧に仕事をやっているのに、うだつが上がらない人は「商売べた」という言葉で片付けられるかも知れません。
隠れた名店という言葉がありますが、それは上手くいっている場合で、多くの店やビジネスが隠れすぎて?潰れていくのです。 良い仕事をしているのに、知られていないのが原因で、うまくいっていないような感じです。
つまり彼らの仕事が失敗するのは、ただの告知不足である可能性があるのです。 知られていなければお客さんはその店に行けない、あるいは仕事を依頼する事が出来ないからです。
才能を世に出すには2つの要素が必要です。才能を活かし、提供できるものの質を上げる事。もう1つはそれを世間に知らしめること。 マーケティングが下手な為に、うまくいかない人や会社がたくさんあります。
「本物」ならばマーケティングの力に頼らなくても伝わるだろうと考える人はたくさんいます。職人タイプの人に多いように感じます。 マーケティングなんて恥だとか、不要だとか考えるのです。
でも、あなたが素晴らしい事をやっているのに、それが知られていないが為に、うまくいかなくなるとしたら、とても残念な事ではないでしょうか。 愛があれば相手に伝わるはず、というのと似ています。言葉や行動にしないと相手にはシッカリと伝わらないのです。
あなたのライフワークがうまくいくかどうかは、あなたがどれだけ心を込めてやったかどうかではなく、 どれだけ多くの人に伝わるか、どれだけ多くの人に評価されるかにすべてが懸かっています。
真のマーケティングは、顧客から出発する。すなわち人間・現実・欲求・価値から出発する。
ピーター・ドラッカー / オーストラリアの経営学者
最後に
才能を使って人生を楽しく生きていくイメージが少しでも出来たのなら幸いです。 あなたがこれから何をやっていくにしても、自分の才能を使うか使わないかで、楽しさはまったく違ってきます。
自分がやっている事に、人が興味を持ってくれたり、感謝を示してくれたりするようになると、もっとやりたいという気持ちになるでしょう。 自分なりの創造性を発揮するように心掛けると、どんな作業も楽しくなってくるから不思議です。
是非、あなたの出来る範囲内から工夫をしてみて下さい。そして出来れば本当にやりたい事をする時間を増やして下さい。 きっと、これまで以上に毎日が楽しくなってくると思います。
勇気を振り絞って、自分と向き合ってみて下さい。あなたと世界の幸せの為に。
「あなたの才能をお金にかえる49の言葉」の書評と感想
あえてこの本の欠点について言及するならば「やや言葉足らず・説明不足」なところがある点です。 49の言葉ひとつひとつの説明がかなり短縮(凝縮)された状態という事です。
例えば、今回はページの本文中では触れませんでしたが、「ひとつの才能を磨くより、他の才能を掛け算すること」といった一文があるのですが、 ここの説明がまったく深掘りされていないのです。
※複数の才能を掛け合わせて独自性を持たせる事は私自身の経験上でも、 とても重要な事だと痛感していますが、サラッと書かれている程度で終わってしまっているのです。
「才能の掛け算」の大切さを既に知っている人にとっては刺さる一文ですが、 まだその大切さを知らない人の為の充分な説明がなされていない感じです。
1つの項目の説明が短くまとめられていて、スラスラと読みやすい本に仕上がっているというメリットと捉える事も出来ますが、 その反面、説明不足という欠点も同時に生まれてしまっています。ここは一長一短ですね。
本を読み終えて、刺さった部分
さて、本の文中に「目的地を目指して景色を見ないのではなく、途中の道のりを楽しむ事の方が大事」といった表現が出てきました。 これは大ベストセラーの「嫌われる勇気」でも同じような内容が語られています。
嫌われる勇気では「今この瞬間をダンスするように生きる」と表現されていました。コチラも気になる方はどうぞ。 「嫌われる勇気」の解説と要約&あらすじ・内容の説明と感想レビュー
この「あなたの才能をお金にかえる49の言葉」は自分にとっては「新しい自分の発見」というよりも「大事な事の再確認」といった毛色が強かったです。
私は少し臆病なのか「批判を恐れる」気持ちが強かったのですが、この本を読んで「批判されてるぐらいが良い波にノッている証拠なんだな」と考えを改める事が出来ました。
自分の才能を活かすというのは自分自身の為でもあるし、周りに精一杯の貢献をする為にも開花させるべきものだと感じました。 それではまた次回の書籍レビューでお会いしましょう。 最後までご覧いただきまして誠にありがとうございました。
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